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  • 一枚板の加工方法

一枚板ができるまで

原木の仕入れ

  • 原木
  • 一枚板は一本の木から丸々材料を取り出した「一枚の板」です。
    そのために必要なもの、それは「原木」です。
    原木とは製材される前の、伐採した状態の木材を指します。
    この原木を仕入れる方法はいくつかありますが、オーソドックスな方法が「原木市」です。
    「市」といえば有名なのは築地ですね。原木の市も築地と同じように競り にて仕入れていきます。 この市場は全国に数多くありますが、岐阜など数カ所では一般の方が参加できる市もあるそうですので、ご興味がありましたらぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。 この原木市では国内外の様々な原木が数多く並んでいますが、一枚板の奥行が90cm以上のサイズになる原木は100本に1本くらいの割合なのだとか。 BRUNCH が一枚板で使用している樹種はすべて広葉樹で、特に成長がゆっくりなため樹齢にすると100~200 年ほどになります。

そして、もちろんそのすべてが一枚板のテーブルに適した状態ではありません。 数少ない原木の中から最適に思える原木を探すために必要な能力が「目利き」です。 一枚板は原木を製材して作りだすわけですが、もちろん原木のままでは中身の状態を見ることはできません。

原木の主に外見に表れているさまざまなポイントによってどんな一枚板が採れるのか判断するのですから、より詳しい知識と経験が必要になります。

このように元々数が少ない状態の中から選んだ原木でも、実際に製材してみたところ一枚板には不向きな場合も往々にあります。 限られた材だけが一枚板になり、私たちの手元に届いていることが実感できますね。

製材

  • 原木製材
  • 数少ない中から選ばれた原木は、続いて工場で「製材」されます。
    この製材では、どの向きに鋸を入れるかによって一枚板の表情が決まるため、その板の出来に大きく影響を与える、非常に重要な工程です。
    どんなに原木(素材)が良くても、製材(加工)が良くなければ、いい一枚板は出来ません。
  • 原木を挽く
  • シルエット、木口などに表れている僅かなサインから木目をイメージして、原木を挽くと・・・
  • ウォールナット断面1
  • 綺麗な木目が表れました。
    この原木はブラックウォールナットです。 製材したばかりの状態だと白太のコントラストがはっきりと出ていますね。 普段見かける家具のウォールナットはここまでコントラストが強くないと思います。 これはウォールナットに含まれるタンニンという成分と乾燥に関係があります。 切り出したばかりの「新鮮な」ウォールナットは色が濃いのです。
  • ウォールナット断面2
  • ちなみに1本の原木から採れる一枚板はわずか数枚です。
    原木は円柱ですので、その中で奥行(原木の直径)が必要な一枚板のテーブルは当然採れる枚数が限られてきますし、さらには状態という要素も加わります。 それだけ一枚板のテーブルを作ることは簡単ではないということですね。
    無垢材の家具をご検討頂いている方は、「割れ」や「反り」といった言葉を耳にしたことがあると思います。
    実はほとんどの木は乾燥の間に大小はあれどの「割れ」や「反り」が生じています。 それを踏まえて、あらかじめ板の長さや厚みを少し大きめに製材していきます。 これも一枚板が数枚しか取れない理由のひとつです。

乾燥

製材が済んだ板は次に乾燥させます。 この工程、一枚板ができるまでのすべての工程で、最もと言って良いほど重要な工程となります。

原木には吸い上げられた水分が豊富に蓄えられており、未乾燥の材を「生材」と呼びます。 木材が含む水分量の目安となる含水率(※)を見ると、BRUNCHで取り扱っている広葉樹は生材の状態で平均70%前後の含水率となりますが、一方、針葉樹では300% 以上の含水率の木もあり、伐採すると水が溢れてくる木もあるそうです。

  • 含水率
  • 含水率とは
    木材に含まれる水分の割合を示す数値です。

    計算式は 含水率(%)=(木材の乾燥前の重量(g)-乾燥後の重量(g))×100÷乾燥後の重量(g)

    例えば200gの木材が乾燥して150gになった場合は
    200-150×100÷150=33.333・・・
    約33%の含水率ということになります。

なお木材の含水率は水分の変化を捉えやすくするために、水分を一切含まない木材そのものの重量を基準にして算出しているために、100%を超える含水率になる場合も多々あります。 200gのウォールナットが乾燥して80gになった場合は200-80×100÷80=150%の含水率になります。

  • 丸太
  • 木材は含水率30%前後から収縮をはじめ変形や割れなど症状が表れ、最終的にはいずれの木材も、水分の吸収・放出を最低限しか行わない安定した状態になります。 このときの含水率を「平衡含水率」と言います。 気候・環境によって変動するものの、日本の平衡含水率は15% 前後と言われていますが、気密性の高く空調設備が整っている現在の住宅環境では、室内の含水率はさらに低く10% 前後まで下がっているため、一枚板をはじめとした無垢材の家具も同様の含水率まで乾燥させていきます。

家具を製作したあとに割れや反りが表れてしまうと商品に不具合が生じてしまいますので、あらかじめしっかりと乾燥させ、最適な含水率まで下げた乾燥材を使用します。 (変形や割れが生じる原因は繊維飽和点と異方性の関係があり、含水率自体とは話が異なります)

  • 自然乾燥
  • さて肝心の乾燥の方法ですが、

    ①天然乾燥
    ②人工乾燥

    の順番で乾燥させていきます。

    まずはじめの天然乾燥ですが、これは屋外または風通しのいい屋内で「桟積み」をした状態で乾燥させる方法です。

この方法では空気にふれている表面から少しずつ乾燥していきますので、板と板を重ねてしまうと空気にふれる面が少なくなり乾燥が進みません。 また場所によって乾燥の進み具合に差が生じると割れや変形が起きてしまうためなるべく多くの面が空気にふれるように板と板の間に木の桟を挟み、隙間を作ります。

  • 鎹打ち込み済み材木
  • 割れが出やすい表面や木口には割れ止めの塗料を塗ったりカスガイを打ち込んだりしていきます。

    この天然乾燥は樹種によって乾燥の進み具合が変わるため数年かけて行う場合もあり、 じっくりと時間をかけ少しずつ含水率を下げていく方法のため効率は良くありませんが、 板にかかる負担を最小限に抑えることができます。
    この際に風の抜ける向きに対して垂直に桟積みを置くと効率よく乾燥が進みます。

■乾燥は樹種によって変わる-BRUNCH で取り扱っている材の中ではブラックチェリーは比較的乾燥が早く、 同じ北米材でもウォールナットは中心部分の乾燥が遅く乾燥に時間がかかります。 また一枚板で見ると、楢材の特に板目は乾燥の際に割れが非常に起きやすい木材です。 乾燥の話とは少し逸れてしまいますが耳部分も腐りやすいため「一枚板」「耳付き」に限定すると入手が困難な材になります。

  • 樹皮あり材木
  • また樹皮ですが、樹皮をつけたままにしておくと虫が入り込み木を食べてしまうおそれがあるため、 乾燥させることで剥がしやすくなったこの段階で一枚一枚丁寧に樹皮を剥がしておきます。
  • 樹皮剝がし後材木
  • もちろん製材前に皮剥きの機械で剥がすこともできるのですが、必要以上に耳部分を削ってしまうこともあるため、 可能な限り美しい耳を残すために可能な限りこの段階で取り除いています。
    こういった手間暇があるからこそ、貴重な一枚板はさらに魅力的になっていきます。

こうして天然乾燥により時間をかけて少しずつ含水率を下げていくのですが、天然乾燥のみでは平衡含水率の15% 前後までしか下げることができないため、続いて人工乾燥を行います。

  • 人工乾燥
  • 写真は少し分かりづらいですが、人口乾燥機の中に板を入れているところです。 機械というよりは温度・湿度などを調整できる倉庫の中に天然乾燥させた板を入れて乾燥具合・含水率を調整します。
    人工乾燥には様々な方法があるのですが、写真では蒸気式の乾燥を行なっています。 ボイラーから発生した蒸気を送風機を使い庫内が一定に保たち仕上がりの含水率の均一を図ります。 ちなみに庫内は80℃ほどとかなりの高温になっています。

    BRUNCH の一枚板は上記の蒸気乾燥に加え、さらに高周波乾燥機も使用しています。 これまで紹介した天然乾燥・蒸気式の人工乾燥は、表面からの乾燥方法でした。

高周波乾燥の場合は私たちの生活の中で言えば電子レンジのような仕組みで、内部から熱を加え、 外に水分を蒸発させていきます。これにより外部からも内部からも乾燥させることができ、均一な含水率を保つことができます。
人工乾燥の期間は天然乾燥の1 ~数年にたいして数週間の乾燥で済みます。 ではなぜ最初から人工乾燥を施さないかというと、急激な含水率の変化は、木に大きな負担がかかり 割れや変形の可能性を増幅させてしまうためです。 なので、まずはゆっくりと天然乾燥で含水率を下げ、そのあとに人工乾燥で 現在の住宅環境にあわせた含水率に下げていく必要があります。

  • 製材後含水率
  • 天然乾燥・人工乾燥が完了した板を水分計で含水率を測定してみると・・・

    9% です。しっかりと乾燥できていますね。
    乾燥が無事完了した後は板を外気に馴染ませるように2週間ほど桟積みする 「養生」を経て一連の工程が終了となります。

ただ仕入れて、ただ製材し、ただ乾燥させる。それではいい板は出来上がりません。 自然が作りあげた美しい素材を、職人の手によって仕上げる。 もっと簡単で手早く出来る方法はいくらでもありますが、最高の状態の一枚板を作り上げるためには 途方もない時間と手間暇が必要です。そしてこの工程があるからこそ一枚板は魅力的なのだと思います。 内面から伝わる美しさ、それも一枚板の最大の魅力のひとつですのでぜひ一枚板が出来上がるまでの 背景を思い浮かべながら運命の一枚をお探し頂ければと思います。

Shop list ~ 店舗情報

東京・目黒通り一枚板店
東京・目黒通り一枚板店

一枚板で作る贅沢なテーブル

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千葉・船橋店
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ゆったり選ぶ、一生ものの家具

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