デンマークを代表するデザイナー、ハンス・J・ウェグナーが自邸のためにデザインしたと言われているチェアです。背は大まかに四つのパーツを組み合わせ、真ん中には契り(チギリ)と呼ばれるパーツが組み込まれています。これはデザインのアクセントになるだけでなく、各木材の接着強度を高める要素も兼ね備えています。何より目を引くのは極限まで細く、しかしながら構造的な安定感は損なうことのない美しいステンレス製の丸パイプ脚。溶接跡も手仕事でなめらかに磨き上げられ、有機的なフォルムで木製のみでは決して成し得ない洗練されたデザインを作り出しています。