「無垢材の家具」メンテナンス講習会レポート BRUNCH東京目黒本店
COLUMN家具職人コラム
2022.10.18
コラム
「無垢材の家具」メンテナンス講習会レポート|家具職人コラム
これから長い時間をともに過ごす家具。「家具のメンテナンス」と聞くと少し身構えてしまいますが、ポイントさえ押さえていただければ、ご自宅で簡単にキズやシミ、乾燥のケアができます。現在無垢材家具をお使いの方は、お手入れをはじめるきっかけに。家具のご購入を検討中の方は、お手入れによって味わいが増す「無垢材の家具」が、選択肢のひとつになりますように。メンテナンス講習会の様子を振り返りたいと思います。
目次
メンテナンス講習会
メンテナンス講習会レポート 2018
メンテナンス講習会は、11月と12月の合計16回開催いたしました。そのため今年度は例年より多くの方にご参加いただいた講習会となりました。
まずは講師役のスタッフがオイル仕上げの特徴、日頃の使い方、お手入れ方法を中心に、説明していきます。
お手入れが必要なオイル仕上げの家具も、知識と取り扱い方さえ知っていれば心配なし!毎日を家具とともに楽しくお過ごしいただけます。
既にオイル仕上げの家具をお使いになっているご参加者様もいらっしゃり、経験談や日頃気になることなど、ためになる質問が飛び交います。
真剣にメモを取ってくださる姿を見て、スタッフの説明にも力が入ります。
オイル仕上げについて十分にご理解いただいたところで、続いては実践!まずはペンなどの汚れ落としです。きれいに汚れを落とすことができていますね。
今年度はお子様にも多くご参加くださり、一緒に汚れ落としを実践してくれていました。
家族のコミュニケーション手段のひとつとして、楽しみながら一緒にお手入れをする。それもオイル仕上げ家具の魅力ですね。
家具表面の汚れが落ちたら、次はサンドペーパーを使って傷をメンテナンスしていきます。
まずはスタッフがお手本を。木目の方向に沿ってまっすぐに削ることがポイントです。
いざ家具を削ってみると、上手くできるか不安に感じることもあるかと思います。
この講習会では、ご自宅の家具を削る前に、実際にメンテナンスをおこなってみて勝手を知っていただく、またとない機会です。
傷やシミをきれいにメンテナンスした後は、オイルで保湿を。
木の家具は湿度の影響を受け、常に膨張と収縮を繰り返しています。乾燥による不具合を防ぐために、オイルでしっかりと保湿をしてあげましょう。
オイルをしっかりと塗ることで、木の割れや反りの予防だけでなく水分に対しても効果を発揮します。
もし水分をこぼしてもすぐに拭いていただけば、染みもほとんど付きません。
たっぷりオイルを塗ったら、最後は乾拭きです。この乾拭きを丁寧におこなうことで、仕上がりが変わってきます。
皆様、真剣に乾拭き中です。
わからないことがあれば、スタッフがすぐにご説明・実践します。これでご家庭のメンテナンスも安心しておこなっていただけます。
今年度も本当にたくさんの方にご参加いただき、誠にありがとうございました。
木の魅力を、よりお楽しみいただけるオイル仕上げの家具。お手入れをしてあげることで、一生ものの家具としてお使いいただけます。
無垢材家具との暮らしをどうぞお楽しみください。
メンテナンス講習会レポート 2018
2017年度のメンテナンス講習会は、BRUNCH専門修理工房(目黒)で開催されました。始めに講師を務める弊社スタッフが資料をお配りし、お手入れ方法などの基本知識をしっかりご説明いたします。
まずはスタッフによる実演からスタートです。あらかじめキズ(擦り傷・打痕)や水染み(輪染み・水滴痕)、マジックの落書きがつけられているテーブルを、参加者皆さんの目の前でメンテナンスしていきます。
皆さん真剣な眼差しでスタッフの手元に注目されています。販売時にメンテナンス方法の説明を聞く場合と、実際に見る場合とでは受け取り方も違うと思います。この後は皆さんの手で実践していただきます。
実践開始です。最初はメラミンスポンジを使用してマジックの落書きを落としていきます。落書きなどの表面的な汚れは、意外と紙やすりを使わなくても充分にきれいにできる場合が多いです。
最初は戸惑うメンテナンスですが、慣れてくると研摩の加減をつかんできます。いつの間にやら皆さんの表情にも笑みがもどり、テーブルの落書きがきれいに落とせました。
次は紙やすりを使って本格的に研摩をかけていきます。擦り傷や水染みを消すためにはその箇所一点を集中して削るのではなく、傷や染みの周りまで広範囲に削ることが大切です。
楽しそうに研磨する講師スタッフの笑顔。無垢材家具のメンテナンスはやってみると意外と楽しい作業です。
お持ちのテーブルを紙やすりで擦るのは勇気がいるかと思います。そこでまずは、メンテナンス講習会で用意されたテーブルで遠慮なく自由に模擬実践されてみてください。
わからないことがございましたら、なんでも講師スタッフにお尋ねください。ご自宅で使われている家具の仕上げ、気になっているキズの具合、それぞれの状況によってメンテナンス方法が異なります。この機会に、疑問やお悩みを解消していってください!
最後に「蜜蝋ワックス」と「オレンジオイル」のどちらかをお選びいただき、お持ち帰りいただきます。
今年も例年同様に賑わったメンテナンス講習会でした。無垢家具はメンテナンスするたびに味が増して、愛着も深くなっていきます。来年もまた同じ時期にメンテナンス講習会を開催いたしますので、皆様のご参加をお待ちいたしております!
メンテナンス講習会レポート 2016
2016年度のメンテナンス講習会は、2016年夏にオープンしたBRUNCH専門修理工房(目黒)で開催されました。まずは講師を務める弊社スタッフが資料をお配りし、家具の仕上げの違いや、それぞれのお手入れ方法などの基本知識をご説明。サンドペーパーの番手による違いなど、細かなポイントもしっかりとご説明いたします。
あらかじめキズや水染みがつけられているテーブルを、参加者皆さんの目の前でメンテナンスしていきます。サンドペーパーで木目に沿って、一箇所を集中的に削らずに、少し広範囲に磨くと、削り跡が目立たなくなります。
なかなか実際に家具がメンテナンスされていくところを見る機会はないと思いますので、皆さん真剣な表情です。講師を務めるスタッフは毎年この瞬間が一番緊張すると言っていました。穴が開くほどしっかり見てあげてください。
メンテナンスに使用する道具はサンドペーパーだけではありません。メラミンスポンジと呼ばれる繊維が細かいスポンジを使えば、マジックでつけてしまったような落書きが落ちやすいです。また深い凹みキズには、濡らしたティッシュを一晩置いておくと元通りに復活することもありますよ。
さあ、お待ちかねの実践の時間です。最初は戸惑いながらおこないつつも、慣れてくると力の入れ具合や速さなど、徐々に加減がわかってきます。
お持ちのテーブルをサンドペーパーで擦るのは勇気がいりますが、メンテナンス講習会でご用意しているテーブルは気兼ねなく、存分にゴシゴシ擦ってくださいね。
わからないことがあれば何でも講師のスタッフにお尋ねください。仕上げ塗装や傷の状態などによってそれぞれメンテナンスの仕方が異なりますので、納得するまでご自分の家具のメンテナンス方法についてご質問ください。せっかくご参加くださったのですから、気兼ねなくご質問していただいて、疑問やお悩みを解消していってくださいね。
最後に質疑応答の時間もありますので、講習会中に説明はあったけどいまいち理解できなかったところや、新たに生まれた疑問などなんでもお尋ねください。講師がしっかりとお答えいたします。
最後に「蜜蝋ワックス」と「オレンジオイル」のどちらかをお選びいただき、お持ち帰りいただきます。
今年も10月~12月にかけて計12回開催し、飛び入りのご参加も多く例年同様に賑わったメンテナンス講習会でした。無垢家具はメンテナンスするたびに味が増して、愛着も深くなっていきます。来年もまた9月頃から募集の告知が始まりますので、皆様のご参加をお待ちいたしております!
メンテナンス講習会レポート 2015
2015年度はBRUNCH本店で開催されたメンテナンス講習会。まず講師役のスタッフからオイル仕上げとウレタン仕上げ、それぞれ日常で使用する際の注意点、そしてメンテナンス方法について説明させていただきました。
次は実演を交えながらの説明です。あらかじめ傷やシミをつけておいたテーブルのメンテナンスをおこないます。皆さま真剣なまなざしです。サンドペーパを使う際の要点は、木目に沿ってなるべく大きな範囲で削ることです!一ヶ所だけ集中して削ってしまい、傷があった部分だけへこんでしまったり、色味の差が目立たないように、傷がある箇所周辺を広範囲を削ってあげましょう。
サンドペーパーは番数によって滑らかさが異なるので、削った箇所と削っていない箇所のさわり心地を比べて確認しながら使い分けましょう。
削り終えたら、あとはオイルを塗って仕上げれば完了です。講習会ではBRUNCHでおすすめしている「オレンジオイル」と「蜜蝋ワックス」の2つをそれぞれお試しいただきます。
どちらのオイルもそれぞれ特徴が異なります。
それでは皆さま実践です!傷やシミがある箇所を探して、まずはサンドペーパーで削っていきます。ご自宅でメンテナンスすることになかなか踏み切れないという方も、ここでなら思いきり練習していただけます。当日はテーブルをウォールナット材、チーク材、ナラ材の3樹種でご用意していますので、お客様がご自宅で使われている家具の樹種と近い樹種で実践していただけるように準備しています。
分からないことや心配なことがあれば、その場ですぐにスタッフに質問できるのも心強いですね。
ご参加いただいた皆さまにはお土産としてメンテナンスキットを進呈しています。最後にどちらかお好きな方のオイルを選んで、お持ち帰りができます。
ご家族揃ってのご参加や、気軽にお一人様でご参加された方など、多くの方にご参加いただけた今年のメンテナンス講習会。乾燥が気になる秋冬に備えて、ぜひご自宅でも家具のお手入れをされてみてはいかがでしょうか。
メンテナンス講習会レポート 2014
2014年度もbrunch+timeの2階で開催されたメンテナンス講習会。好評につき本年度は16回開催いたしました!まずは、講師のスタッフからオイル仕上げとウレタン仕上げの説明、日常での注意点、お手入れ方法を説明させていただきました。
説明のあとは講師スタッフによる実演です。あらかじめ傷やペンでの落書き、水による輪染みを付けたテーブルで講師スタッフがメンテナンスをおこないます。まずは傷の確認です!傷がある箇所だけでなく、木目に沿って傷の周辺も含めて広範囲を削ることがポイントです。
サンドペーパーで傷を削ったり、メラミンスポンジでペンの落書きを消します。皆さん講師の手元を真剣に見ていらっしゃいます。
削り終えた表面のさわり心地はサンドペーパーの番数によって異なるので、削っていない箇所と削った箇所をさわってみて、ざらつきに違いが出ていないか確認しましょう。
それでは皆さん実践です!!最初は不安そうだった方も徐々に慣れて、笑顔で楽しみながら削られていらっしゃいました。
ご主人が力強く削る姿を奥様が応援しています!お手入れをしながら使いこんでいくにつれて味わいが増す「無垢材家具」。これからは年に1回家族揃って楽しくメンテナンスしていただけそうですね。
削り終わったらオイルを塗って乾かします。オイルも木目に沿って塗るのがポイントです!広範囲で均等に削られていたので、仕上がりもとてもキレイです。
オイルとワックスどちらがお持ちの家具に合うのか……迷われています。
最後は質疑応答タイムです。皆さん疑問点、不安点をスッキリ解消されて笑顔で帰っていかれました。
メンテナンス講習会レポート 2013
2013年はbrunch+timeで行われたメンテナンス講習会。まず講師のスタッフからオイル仕上げとウレタン仕上げの説明、日常での注意点、メンテナンス方法についてお話をさせて頂きました。皆様、真剣な表情で聞いていらっしゃいました。
説明のあとは講師スタッフによる実演です。あらかじめ傷をつけたテーブルで講師がメンテナンスを行います。その手元の動きを見逃さないよう、テーブルを囲んで勉強中。ポイントはなるべく大きな範囲で木目に沿って削ること!傷の部分だけへこんでしまったり、目立ったりしないようになるべく大きな範囲で削ってみましょう。
削ったあとはオイルを塗ります。さて……
綺麗に仕上がりました!大きな範囲で削ったので周りとも馴染んでいますね!
それではいざ実践!まずはサンドペーパーで傷部分を削ります。今年はご参加頂いた皆様のお持ちの家具に使用されている樹種に近いもので実践して頂ける様、チーク、ウォールナット、ナラの3つの樹種のテーブルを用意しました。皆様最初は恐る恐るでしたが、徐々に慣れてくると綺麗に傷を消せるようになりました!
慣れてしまえばこんなに小さなお子様でもメンテナンスができます。傷は消えたかな~?お父さんに確認してもらいましょう。
綺麗に消えたので、続いてはオイル塗りです!これもサンドペーパーと同じ様に木目に沿って塗るのがコツです!一生懸命な姿が微笑ましいですね。
小さな手でオイルを持ってる姿がかわいいです。家族みんなで楽しくメンテナンス、これも無垢材家具の楽しみのひとつですね。
オイルを塗った後は乾拭きも忘れないで下さいね!これでメンテナンス終了です。皆様とても上手にできていました!
2013年度は会場が少し広くなり、例年以上のご応募を頂きました。ご参加頂きました皆様、誠にありがとうございました。無垢材家具はこれから長い時間をともに過ごす家族の一員です。今回の皆様の真剣な姿、楽しそうにメンテナンスをする姿を見て、あらためて無垢材家具の素晴らしさに気付いた講習会となりました。今度はご自宅の家具を感謝の気持ちを込めて、お手入れをしてあげてください。
メンテナンス講習会レポート 2012
2012年度の講習会では、まずはじめに講師のスタッフが、家具の仕上げ方法についてご説明をおこないました。仕上げ方法によって、お手入れの仕方や、日頃お使いいただく上での注意点が異なります。特にお食事などでシミやキズがつきやすいテーブルを選ぶ際には、仕上げの確認がとても大切です。
ポイントと思われるところはすかさずメモ!皆様とても熱心です……!
ひと通りの説明の後は、スタッフによる実演です。テーブルにはあらかじめ、ご家庭でつきそうなキズやシミをつけておきました。力強く天板を削る姿に目が釘付けです。
キズが直ったかどうかを確かめます。ここでのポイントは木目に沿って、出来るだけ広い面で削ることです。あまり気合を入れてキズの部分だけ削ってしまうと、そこだけへこみが目立ってしまいます。詳しいやり方はまた後ほど。それにしても、一緒にキズを確かめるお子様の小さな手がかわいいです。
いざ実践!はじめは恐々サンドペーパーをあてている方も多かったですね。それも当然です。ですが、無垢材の家具なら全く問題ありません。むしろきれいになって家具も喜んでいることでしょう。
やっていくうちに皆様慣れてきたご様子。コツさえつかんでしまえば、簡単にメンテナンスが出来ます。
職人さんのような後ろ姿がすてきです。
お父さんと一緒に、一生懸命キズを直してくれました。
ご家族揃ってのご参加も多かった今年度のメンテナンス講習会。空気が乾燥し始める秋から冬にかけて、年に一度、お子様とご一緒に家具のお手入れをしてみてはいかがでしょうか。良いものを選び、大切に長く使っていくことの素晴らしさを、また次の世代にも繋いでくれるかもしれません。
FAQ 家具のお手入れについて
メンテナンス講習会の中でお寄せいただいた、家具のお手入れに関するご質問を一部ご紹介いたします。
- Q. サンドペーパーで無垢材を削るのが初めてなのですが、そんなに簡単に出来るものなのでしょうか
はい、簡単に行えます。 ほんのわずかに削るだけで小さな傷やシミは取れてしまいます。ご不安な場合は、裏側などの見えない部分などで一度お試しいただき、勇気をもって削ってみてください。
- Q. オイルはどんなものを使っても良いのでしょうか?
必ず家具用オイルをご使用下さい。その他のオイルはお控え下さい。またオイルには無着色オイルと着色オイルがございます。着色オイルの場合には色が付いておりますので、ご購入された商品にあったオイルをご利用下さい。ご不明の場合はご購入された店舗へ、お気軽に問い合わせください。
- Q. 初めの頃より肌ざわりがざらざらしてきた気がします。どうしてでしょうか?
木が乾燥している為、木肌が毛羽立ってしまっています。定期的なオイルメンテナンス、または加湿器などを置くことで家具が保湿され長く綺麗にご利用頂けます。毛羽立ちが酷い場合は、一度サンドペーパーなどでの処理が必要となります。
- Q. ウレタン仕上げの家具も、定期的なメンテナンスは必要ですか?
汚れ等を拭き取っていただく程度で構いません。
- Q. ウレタン仕上げの家具に傷がついてしまいました、直せますか?
ウレタン仕上げの家具の場合、ご自宅での対処法は市販の家具用ペンなどで傷部分を隠す程度となります。お直しをご希望の際は、一度ご相談のご連絡をお願い致します。
- Q. オイル仕上げのテーブルを使っているのですが、オイルが取れたりシミになるかもしれないので、水拭きはしないほうがいいですか?
固く絞った濡れ布巾であれば大丈夫です。さっと拭いていただく分には差障りありません。
- Q. テレビボードの天面がテレビの台座型に日焼けしてしまいました。削って直しても大丈夫でしょうか
家具の作りが無垢材であれば大丈夫です。ですが、それ以外の場合は行えません。特にテレビボードやキッチンボードなどの収納家具は、突き板(薄くスライスした無垢材を、他の材に貼り合わせているもの)や、プリント板にて製作されていることがあります。無垢材で製作された家具以外は、削ってのメンテナンスはお控え下さい。
- Q. 深いシミや熱い鍋による焼けを直したいのですが、直りますか?
焦げてしまったものや深いシミは削り落とすのが難しくなります。状態により判断させていただき、工場での対応となります。
- Q.ウレタン仕上げの商品なのにシミの様なものが出来てしまったのですが、消えますか?
状況により、工場での修理対応となります。ウレタン仕上げの場合でも、熱などにより白っぽい痕がついてしまうことがございます。一度商品のお写真などを添えご連絡をお願い致します。
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