革といっても色々な種類があります。BRUNCHで取り扱っている革は、革・ヌメ革・オイルレザーと表示されてるのをご存じですか?当ページでは「革」「ヌメ革」「オイルレザー」それぞれについてご紹介いたします。なぜ特にオイルレザーが人気があるのか。一緒に勉強してみましょう!
よく「皮」と「革」という言葉を目にされるかと思います。では、この違いは一体何でしょうか。「皮」と「革」の違いは、端的に言いますと「加工されているか、いないか」の違いです。動物の「皮」になめし加工を施したものが、ソファや鞄・財布などに使われる「革」となります。「なめし」とは、人工の薬品やタンニンなどの天然成分を使って、革が腐ることを防ぐ処理や革が凝り固まることを防ぐ処理のことです。
ここで「皮」が「革」になるまでの加工過程を見てみましょう。
一般的に使われてる革は顔料で仕上げられています。顔料仕上げは表面の凸凹やキズ、穴を埋めることができて、均一なさわり心地にすることができます。顔料で表面を塗装するため、丈夫で、簡単に汚れも拭き取ることができてメンテナンスが楽という利点があります。
さらに型押し加工を施せば、よりキズや凹凸などを目立たなくさせることができるので、革を余すことなく使えるため、染料仕上げに比べてコストを抑えることができます。
ショルダーとバット(ベンズとも呼びます)の部位は、よく財布や鞄、表革などに使われています。BRUNCHのソファですと、座のクッション部分やアーム部分などの視覚に入りやすい部分に使われます。ベリーとヘッドは、裏貼りなどに良く使われます。ソファの場合、視界に入りづらいソファの背面などに使われます。
次に、一般的な革に対して、オイルレザーとヌメ革はどのような特徴があるのか、見てみましょう!
ヌメ革とはタンニンなめしを施しただけの、無着色・無塗装の革のことを言います。数ある革の中でも一番ナチュラルな状態の革が、このヌメ革です。そのため、自然な状態のままの色味やさわり心地を楽しんでいただくことができます。時が経つとともに革の中に含まれるタンニン成分が酸化し、言葉では何とも表現できない美しい淡褐色に少しずつ変化していきます。
ヌメ革は革の風合いを存分に楽しんでいただくために、表面のキズや虫さされ痕がないきれいな皮を厳選します(動物がもともと持っていたシワなどがそのまま模様として表れる場合もあります)。そのため、皮100枚あたりで2枚ほどの割合でしか、ヌメ革用の皮に選ばれません。ヌメ革が一般的な革よりも高価になる理由は、厳格な生産工程に理由があるのです。
オイルレザーとは、タンニンなめしを施す工程でオイルを染み込ませ、革をよりしなやかにして耐久性を増した革のことを言います。オイルを染み込ませているので、しっとりとしたさわり心地に、上品な輝きの光沢があります。使い込むうちに染料の色が褪せ、革の中のタンニン成分が酸化することで、美しい色味や風合いの経年変化をお楽しみいただけます。
メンテナンスは、表面がワックスで保護されているので、簡単なお手入れでも大丈夫です。オイルの撥水性が優れているため、多少の水分はオイルがはじいてくれます。
ヌメ革と同様に、キズや染みなどがない状態がよい皮を厳選しておりますが、なめす過程の際、オイルを染み込ませて染色するといった手間暇が掛かるため、一般的な革やヌメ革よりも高価になる場合があります。
植物から抽出した渋(しぶ/別名:タンニン)を、革のたんぱく質に結合させてなめす方法です。革の伸縮が小さく、型崩れしにくい点が特徴です。タンニン液層に革を1ヶ月ほど浸し、合計で30余りの工程を経るため、広大な設備と時間が確保できないと実現できない工法です。このなめす工程の際に、革に多量のオイルを含ませることでオイルレザーとなります。
革も樹種と同じく自然の産物ですので、世界に二つとして同じものがありません。革に入っているキズや色ムラを見て、どう生きてきたのか……?と考えることで愛着が深まるかもしれません。革がもともと持っていたキズ、またはお使いいただくうちにできたキズや染みも、オイルレザーでしたらメンテナンスをしながら、使い込むほどにあなただけの味・風合いが増して、それらすべてが良い思い出となり、革に刻み込まれていくことでしょう。
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